校内研究は日本の文化

 日本の公立学校の教育は、「校内研究」という形によって支えられていると私は思っています。私たち教員は、組織として一つのテーマをつくり、例えば低・中・高学年部会で授業を練り上げ、本校であれば年間6本の研究授業を行い、部会で、あるいは全教員で授業を見合い、授業改善に取り組みます。時々「研究授業のため、4時間授業です。」というご案内をするのは、このためです。今回は、東京都教育委員会言語能力向上拠点校(学校が申請します。)という冠が付きましたので、予算が配当されました。この中で学級文庫の充実を図ったり、講師の先生をお招きして指導していただいたりしました。そして、指導方法や考え方を学び、時代の流れを察知しながら、自分の教員としての引き出しを増やし、成長していきます。時には、「それらを広く教員、保護者、地域へ公開しなさい」ということになります。それが昨日でした。正直、授業の準備ばかりでなく、公開するための準備等なかなか大変でありましたが、私たちは、生涯どこへ異動してもこのような形で職務を果たすことになります。
 校内研究というしくみ、いつからか分かりませんが、教育界の伝統的な文化といってよいでしょう。諸外国の教育研究者の中には、日本のこのしくみを学び、取り入れようとする者、国も少なくないと聞きます。
本校は、若手教員も多く、授業もまだまだではありますが、伸びしろは多く、よい機会となりました。この度、多くの皆様に応援していただき、誠にありがとうございました。